熱可塑性フッ素樹脂    
住友スリーエム(株)資料より抜粋    住友スリーエムHP   

 柔軟性、加工性、透明性に特徴の持つダイニオンの低融点熱可塑性フッ素樹脂"THV"を紹介します。ダイニオンTHVは、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、ビニリデンフロライドの3種のモノマーからなる熱可塑性フッ素樹脂で、モノマー比を調節することにより融点が変わり、さまざまな特性を発揮します。

1.グレード表

物性 試験方法 単位 THV220G THVX310G THV415G THV500G THVX610G
形状 ペレット ペレット ペレット ペレット ペレット
融点範囲 ASTM D4591 120 155 165 185 225
メルトフローインデックス
(265度/5kg)
ASTM D1238 g/10min 20 15 10 10 12
比重 ASTM D792 g/cm3 1.95 1.97 1.98 2.04 2.06
引張強度(破断点) ASTM D638 MPa 20 28 28 28 29
伸び(破断点) ASTM D638 600 500 500 500 430
曲げ弾性率 ASTM D790 MPa 80 180 210 490 525
硬度(ShoreD) ASTM D2240 44 53 54 58
熱分解温度(空気中) TGA 420 430 440 440
限界酸素濃度指数 ASTM D2863 65 72 75 81
難燃性(UL-94) UL Bulletin 94 V-0
誘電率 ASTM D150 1MHz@23℃ 5.72 5.02 4.82 4.66  ―
ASTM D150 9.4MHz@23℃ 2.66 2.55 2.48 2.38

2.特徴


1.柔軟性に優れています。:THVは従来のフッ素樹脂では不十分だった柔軟性が飛躍的に向上、取り扱いの良さ、用途の広がりを実現しました。例えば電線の被服材として利用することにより、狭い場所での配線引き回しにも十分対応できる製品が誕生します。    
2.光学特性に優れています。:THVは非晶質のフッ素樹脂です。従来のフッ素樹脂の多くが乳白色だったのに対し透明です。光学的透過性にすぐれ、可視光域はもとより紫外線から赤外線までの広範囲の光を透過させます。フィルム、シート、チューブ等として利用することにより、応用範囲がいっそう広がります。例えば合わせガラスに応用することにより、美観を損ねることなく難燃性と飛散防止性を付与することができます。

3.さまざまな加工方法を選べますTHVは、従来のフッ素樹脂に比べ、融点が低く、低温での加工が可能です。また、押し出し成型、ブロー成型、射出成型といった各種成型方法が可能です。さらに、他の基材と一体成型する場合でも、熱に弱い樹脂や繊維との同時加工ができ、これら基材に耐候性や防汚性、耐薬品性を付与することができます。

4.耐薬品性に優れています。: THVは、無機の酸、アルカリ、炭化水素系溶剤、アルコールに対して耐薬品性を有しています。一方ユニークな特徴としてTHV220グレードは低級ケトン系およびエステル系溶剤に溶解させることが可能です。  

        

3.用途例
電線やケーブルの被覆、ヒートシュリンクチューブ、耐薬品コーテング、自動車の燃料ホース、チューブ、樹脂タンク等カソリン透過防止材、合わせガラス。

詳しい資料(配合、用途例、技術資料)