低分子量ポリエチレン − 加工性、離型性、分散性を求めて

三井化学(株)製低分子ポリオレフィン”ハイワックス”は、樹脂やゴム等に添加してさまざまな特徴を付与する事ができます。 三井化学独自のチーグラー法重合技術で開発したエチレン直接重合による低分子ポリエチレン”ハイワックス”は、次のような特徴があります。
  • 分子量1,000から8,000まで取り揃えています。
  • 天然ワックスや他のワックスに比較して融点、軟化点が高いです。
  • 耐熱性、熱安定性が優れています。
  • 耐薬品性、電気絶縁性が良好です。
  • 極性ポリマー、無機化合物、金属などとの親和性が良好です。
各分野に実績がありますが、主な用途は次の通りです。
用 途 内  容
塗料改質材 光沢に優れ、塗装膜物性、防錆性の性能向上に寄与します。
電気絶縁剤 電気的性質に優れ、軟化点の向上、フィルムコンデンサーの電気絶縁性を向上させます。
紙質向上剤 防湿性、光沢、表面温度、耐ブロッキングせい、耐磨耗性を向上させます。
ホットメルト添加剤 ホットメルト接着剤への耐熱性、流動性を付与します。
静電複写用トナー材料 定着ロールへの耐オフセット性を与えます。
樹脂成型用離型剤 熱可能性樹脂、熱硬化性樹脂への離型性を与えます。
PVC用滑剤 滑性のバランスに優れ、持続性があるため、生産性向上、消費電力の節減に寄与します。
顔料分散剤 各種顔料との濡れに優れ、分散性を向上させます。高濃度マスターバッチ化が可能です。
ゴム加工助剤 離型性、流動性、相溶性に優れ、フィラー及び顔料の分散性を向上させます。成型サイクルや押出し特性の向上がはかれます。
以上のように、樹脂やゴム等にほんの数部添加する事により、ハイワックスが持っている離型性、粘度調整、相溶性、滑性、表面改質の効果が得られます。上記は実績の一例で、他にもアイデアによって少量の添加で不可価値を付与する事が可能な添加剤です。

主なグレードは次の通りです。
物性項目 単位 試験方法 720P 410P 420P 320P 210P 220P 110P 4202E
分子量 粘度法 7200 4000 4000 3000 2000 2000 1000 2600
密度 kg/m3 JISK6760 920 950 930 930 940 920 920 950
酸価 KOH mg/g JISK5902 17
結晶化度 X線回析法 60 80 70 65 75 70 80 62
融点 DSC法 113 118 113 109 114 110 109 100
軟化点 JISK2207 118 122 118 114 120 113 113 107
硬度(針入度) 10−1mm JISK2207 13 25
溶融粘度 mPa.s cp ブルックフィールド
型粘度計(140度)
6000 650 650 250 80 80 20 300
特徴 低密度タイプ 酸価タイプ
*高い密度タイプや他の酸価グレード、変性グレードもあります。

合成ゴム分野では、CRに添加し練りロ−ルへの粘着性やブルーム性の試験を行いました。
1.配合: CR 100部、ステアリン酸 0.5部、酸化マグネシウム4部、HAFカーボン 30部、ハードクレイ 40部、ナフテン系オイル 変量、老化防止剤PA 2部、亜鉛華 5部、促進剤22 0.5部 ハイワックス110P 変量。 
2.試験結果
ワックス無添加 ハイワックス110P
少量
ハイワックス110P
中量
オイル量(部)
ハイワックス量(部)
12


バンバリ−練り温度 120度 125度 127度
ロ−ル加工性 悪い 改善 ベスト
ブルーム性
30日放置
オイルブリード大 オイルブリード少 ブリードなし
ブルーム性
促進試験1)
オイルブリード大 ブリードなし ブリードなし
1)10度x90%湿度x7日恒温恒湿槽内で促進ー室内10日放置
*上記資料は三井化学(株)カタログより抜粋いたしました。

 コメントや他配合のデータ等