HNBRの圧縮永久歪み向上 


HNBRの圧縮永久ひずみ(コンプレッションセット:C/S)を向上させるための手法をご紹介します。
通常HNBRの過酸化物架橋においては、TAIC(トリアリルイソシアネート)を活性剤として添加することが一般的ですが、その他にも次のような共架橋剤が使用できます。

  • TAC(トリアリルシアヌレート)
  • 1.2ーBR(1.2−ポリブタジエン)
  • MPDM(N.N'-m-フェニレンジマレイミド)
  • TATM(トリアリルトリメリテート)
  • BGDMA(1.3−ブチレングリコールジメタクリレート)
  • TMPT(トリメチロールプロパントリメタクリレート)

以下はTAIC,TAC,TATM,1.2−BR,MPRM,BGDMAの比較です。

1.評価用配合

配合剤 部数
テルバンA3407 100部
亜鉛華 5.0
マグネシア 10.0
ステアリン酸 1.0
VulkanoxDDA 2.0
VulkanoxZMB2/C5 2.0
カーボンブラックFEF 50.0
TOTM 10.0
活性剤 変量
DBPH−40 10.0
備考:テルバンA3407はACN34% ムーニー粘度(ML1+4、100度)70%の完全水添加タイプのHNBRです。

2.試験結果

3.コメント
図1にみられるようにTAICがもっとも効果的な活性剤であり、MPDMの配合量を2倍に増量した場合のみ同様な効果が見られます。ただし、MPDMはスコーチを著しく早めます。活性剤に効果についての順位は、効果の高い順にTAIC>MPDM>1.2BR>TACとなり、TATMはほとんど効果はみられません。図2では、1.2−BRを10部添加した場合に、最も圧縮永久歪みが改善されています。それは過酸化物配合量を変量させてもほぼ同様な結果です。1.2ーBR(10部)は、TAIC(4部)に比較し、 コンパンドムーニー粘度を下げ、高硬度、高モジュラス、低圧縮永久歪みを与えます。ただし、伸びが低下し、配合を増やしすぎると金型汚染の傾向があるため、適量の使用を推奨します。